2014年4月1日火曜日

フランスのどかべん

この間の休日、昼過ぎから恋人と会うことになった。
お互い午前中にやることがあったので、 昼食はそれぞれ別々にとってから、彼の家で会うことになった。

迎えにきた彼の車にわたしが乗りこむなりそうそう、「全然昼ご飯を食べる時間がなくて、スーパーに寄って何か食材買ってもいいかな」と言うので、ふたりでそのままスーパーへ寄った。


家に戻るやいなや、よほどお腹が空いていたのかすぐさまキッチンへ向かい、買った食材をバンバン作業台に出している。わたしが何か作ろうか?手伝おうか?と言うと、「大丈夫、適当にすぐ食べられるものを自分で作るから。」と言うので、さして注意もせず、バッグから読みかけの本を取って開いた。
2ページも読まないうちに、「よし、できた!一緒にテーブルに来てよ。君も何か飲む?」と彼に呼ばれたので、本を閉じて彼の方へむき、テーブルに座った彼を見て、つい笑ってしまった。


テーブルに置かれているのは、顔ぐらいあるサイズの丸いパンにレタス、トマト、生ハムをはさんだサンドウィッチなのだ。(味付けはマスタードを塗っただけだそう。)笑うわたしをみて、なぜ笑ってるのかと聞いてくる。
「いやー、大きくて。」 と咄嗟に答えたのだけど、実は笑ったのはサンドウィッチが大きかったからだけではない。
あ、やっぱり彼はフランス人なんだど改めて思ったからなのだ。



どうにもお腹が空いてとりあえず早く何かパッと料理をして食べたいとき、この人は丸い大きなパンを買って、ふたつに切って、マスタードを塗って、レタスとトマトとハムをはさむ。
そして、わたしの目の前でそれをかぶりついている。

彼はとても日本語が上手だし、日本の文化もよく知っている。ので、わたしと彼との間で大きな文化の違いを日常で感じることはそんなに頻繁に起こるわけではないけれど、こんなふとした瞬間に「わー、この人やっぱりパンの国の人なんだ」(笑)と。



わたしは小さい頃からパンが大好きで、家族がお米を食べている時にでもひとりパンを食べいてることも少なくなかった。なので、日常でパンを買ってきてサンドウィッチにして食べることも多いのだけど、こんな風に大胆なサンドウィッチは作ったことがなかった。 これはやっぱりパンの国出身の人にしか作れない!

とにかく、彼がすばやく作ったそのサンドウィッチは、マスタードだけの味つけだというのに、なんとも美味しそうに感じられた。 わたしが圧倒されいるうちに、彼はどんどんモグモグ食べていって、あっという間になくなった。 彼のその姿を見ながら、”どかべん”はフランスではサンドウィッチなんなだな、なんて、改めて認識した(笑)



日頃意識なんてしないけれど、例えばこんな風に、わたしの中にも小さい頃からの習慣が残っているのかな、と思うと、きっとひとりひとりの体に小さな文化が宿っているんだなと思う。
そう思うとなぜか、自分を含めて、人が愛おしく思える。